お墓に到着するまでは雨が降っていたのですが、到着と同時に雨が止み、無事にお参りする事ができたのです。それだけではありません、空を見上げると、美しい虹が架かっていました。その瞬間、これから主人と一緒に頑張って行こうと思ったのです。子供の事を思い出すと、今でも辛いです。しかし、私達がいつまでも悲しむ事は、誰も望んでいません。私達が子供を授かり、そして失った意味を、無意味な物にしないためにも、これからも主人と一緒に子供の分まで生きて行こうと思います。

ベビーベッドで突然死。目の前が真っ暗

まだ幼い子供は、ある朝ベビーベッドで静かに亡くなってしまっていました。子供突然死は、テレビなどで見聞きした事はあったのですが、まさか自分の身に降りかかるとは想像もしていませんでした。子供が大好きだった私達に取って、子供の誕生は、日々の生活がキラキラと輝くように感じられるほど、特別な事でした。親ばかだと自覚でき程、子供の毎日の成長が嬉しくて誇らしくて、とても充実した毎日でした。

そんな毎日が突然消えてしまい、目の前が真っ暗になりました。主人と二人で泣いてばかりの毎日で、ネガティブな方向にしか物事を考える事ができませんでした。それでも、どうにかしてその状況から抜け出したいと、インターネットなどで乗り越え方を検索したのですが、どれも私達が共感できる物はありませんでした。

栃木県内のお墓に子供は眠る事が決まり、頻繁にお参りに行くようになりました。お墓に行く前には、お供えするお花を買いに行くのですが、素敵なお花に出会う事が多く、自宅用にも購入するようになりました。蕾が開き、見事に花を咲かせる様子を眺めているうちに、子供からエールを送られている気分になりました。時には、切り花が根を出し、鉢植えとして楽しむ事ができる花もありました。子供の代わりだと、大切に育てるうちにポジティブに物事を捉える事ができるようになってきました。そして、ある日のお墓参りの事です。